2007年 11月〜12月 札幌市立資生館小学校での食の探偵団 2007年11月20日、12月4日、12月11日の3回にわたって、札幌市内の資生館小学校の5年生の食育授業を担当しました。資生館小学校の5年生は3クラス。1回目は1組、2回目は2組、3回目は3組の授業を2時間ずつ行ないました。栄養職員の雲雀先生が私たちの授業を見たあとに、他2クラスに対して同じ内容で授業を行なうという面白い試みでした。なお、この授業の様子は、北海道文化放送にて近日放映予定です。
1回目は、食の探偵団の定番(!)、五感の授業です。
香りあてクイズや手触りクイズ、ジャムの正体あてなどのプログラムを行ないました。参加意識も高く、それぞれが自分の五感をしっかり使って食の世界を楽しみながら探検してくれました。
2回目は、SUSHI で食育。
いまや世界各地で食べられるようになった寿司。私たちが食べている魚がどこから来ているかを調べたり、日本各地に伝わる寿司を発表してもらったり、海外の寿司店のメニューを見ながら、ある国の食文化が海外に広がっていく過程や、よその国に根付く中での変化をみていくなど、SUSHIを入り口に、いろいろな視点から魚食について一緒にみていきました。
日本各地の寿司を調べる宿題では、こどもたちは、家族にきいたり、インターネットで調べたりして、さまざまな郷土寿司を絵や写真入りで提出してくれました。ボードに貼って展示をしたところ、「これがおいしそう」「旅行に行ったら食べたい」など休み時間になっても見ている姿が印象的でした。また、授業が終わってからも熱心に質問にくるこどもたちもいました。
3回目は、日本の食のあり方を考える授業。
日本の食料自給率が低いこと、フードマイルや食料廃棄がとても多いことなどを学んだ後、食べ残しのリサイクルの現状を雲雀先生から札幌市の事例、食の探偵団から横浜市の事例を発表しました。さらに、もし輸入がストップしたらどんな食卓になるかをみた後、これからもずっとおいしく楽しく食べていけるように、自分たちにはどんなことができるかを考えてもらいました。
この回の宿題は、豚肉の部位について調べること。スーパーや肉屋さんなどで、豚のどんな部位が売られているのか、家ではどんなところをよく食べるか、また、豚の体で売られていないところはどこかなどを調べることでした。偏ったところばかり食べていると、その部位だけを輸入している現状があったり、食べずに捨ててしまっていることもあるなど、グラフや資料から見てもらいました。
3回目の内容については、是非知っておいてもらいたいという私たちの気持ちはあったものの、5年生に果たして理解できるのか、実は正直不安でした。ただ実際には、こちらが驚くほど集中して授業をきいてくれましたし、自分なりに考えた意見をたくさんだしてくれて、こどもたちなりに日本の食について真剣に考えていかなくてはと思っているのだなと感じられました。
3回の授業を終えて
今回の3回の授業では、できるだけたくさんのことを伝えたいという思いで、グラフや表、資料などを集め、さまざまな視点から私たちの食を考える機会にしようと準備しました。時間内に終えるのがギリギリなぐらいの盛りだくさんのプログラムでしたが、こどもたちが、私たちの思いを想像以上にしっかりと受け止めてくれたことに驚き、嬉しく感じています。
食育の授業は、教室のその場限りのものではなく、日々の暮らしの中で、何かに気づき、考え、自分の行動を変えていくきっかけを与えることができるのが理想です。今回の授業をきっかけに、資生館小学校の5年生が、友だちや家族などと食についての話をし、今後も食べることについて興味や関心を持ち続けていってくれればと考えています。
最後にアンケートからいくつかご紹介します。
こどもたちから
・日本の代表的な食べものがほとんど輸入されているなどの話が面白かった。
・日本の食がいっぱい捨てられていることをしり、おどろきました。
・私は五感が面白かったです。探偵で一生けん命さぐって答えを当てるのは楽しかったです。
・食べ(ら)れない物はよくばらない。
・のこしたり、かいすぎたりしないで食べ物をすてない。
・いろんな所からのゆにゅうをしなかったらつまらない食事になってしまうのがびっくりしました。
・フードリサイクルもっと広がるといいな〜!
・地球のコトやごはんをたべられない人の(ことを)考えていきたいと思いました。
・SUSHIで食育でいろいろな国を調べたことがたのしかった。
親から
・とても好き嫌いが多いのですが、なるべくなんでも食べるように努力してくれるようになりました。
・なるべく残さず食べることが大切で、豚も命があり、その肉をいただいているという大切さを感じたようです。
・食べものに対する関心をもたせていただいたことに感謝します。
・食事中産地を聞いてくれたり、材料は何かを質問してくれたり食べる事に興味を持ってくれるようになりました。残さず食べる事をこころがけてくれるようになりました。
・輸入のことや輸入による(排気)ガスの事、時代の流れによる食の変化について等、色々と勉強になった様で、一生懸命説明してくれました。
・将来家族の食を管理する存在になる娘が、食に対して様々な疑問を持って真剣に考える機会を与えられ、感謝しています。
・豚肉の部位などほとんど知らないでいたので良い勉強になりました。
・私自身、勉強になることばかりで、改めて食卓の大切さを実感しました。
・食料自給率が日本は低いのでとても驚きました。